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公園にヒョウが出たと通報相次ぐ → よく見てみるとヒョウ柄の猫だった





メキシコの都市公園にてヒョウが出没したという情報が相次いで寄せられた。調査をしてみると住民を恐怖に追い込んでいたのはヒョウではなく猫だった。

メキシコのタンピコにある、フライアンドレス公園にてこの珍事は起きた。タンピコ動物保護当局と保護団体は「仔ヒョウがフライアンドレス公園をうろついてる」という通報受けた。情報提供者は「ヒョウが人を攻撃するかもしれない」と慌てていたという。

情報提供を受けて、現場に到着したのは動物救助団体であった。主に遺棄犬など路上を徘徊する動物を救助して養子縁組させる仕事をしている団体だ。

猛獣が出没したという話を聞き網などで特別に重武装をして現場に駆けつけた団体は、公園を捜索する途中、本物のヒョウのような動物を発見した。 レオパード特有の模様が鮮明なこの動物は、のんびりとベンチの下に入り、寝ていた。

緊張した状態で慎重に接近していた救助隊は、近くでその動物を見てがっかりした。恐怖を作り出した動物は、ヒョウではなくベンガル猫だったのだ。

団体関係者は「仔ピューマを猫と誤認した事例はこれまで何度かあったが、猫をヒョウと勘違いした事件は初めてだ」と話していた。しかし十分に理由のある錯覚だった。

ヒョウ柄がはっきりしているベンガル猫はものすごく大きく、救助された猫の長さは約1メートル、体重は6キロに迫った。一般人が遠くから見ればヒョウと間違えられてもおかしく無い。

動物団体は「野生のサルミネコとイエネコを交配させて誕生した品種のベンガル猫はメキシコでは珍しい」と説明した。

貴重な身体にふさわしく、ベンガル猫は値段もかなり高い。メキシコでベンガル猫は普通4万ペソ(約20万円)前後の価格で取引される。

一方、動物団体は救助したベンガル猫の飼い主を探している。メキシコでは貴重な品種なので、飼い主は所有関係を立証する書類を持って訪問しなければ、ベンガル猫を連れて行けない。

仮に飼い主が現れなければ、団体は猫を養子に出す予定だ。団体は「ベンガル猫は世話をするのに少なからぬお金がかかる。里親になる場合は希望者の経済的条件を優先的に考慮する」と明らかにした。