中国のある病院で、患者を対象に偽の診療をするように誘導し、20億円近い診療費をだまし取った事件が発生した。
3日、中国のメディアによると、中国で尿道をトイレットペーパーでこっそり塞いだり、漢方薬のかすを入れて患者に対して炎症がひどいと騙すなど、偽物の診療を受けるように誘導する方法で、男性専門病院が患者に1億元(約15億9000万円)以上を喝取したと報じた。
また、この病院は手術が無縫合手術だと偽り、患者が病院の手術台に上がってからは「手術に同意しなければ傷を縫合しない」と脅迫。
この病院の医師が、大半が偽物であることも明らかになった。国家医師や看護士登録のインターネット管理システムでは、病院の人材77人中42人は最初から照会すらできなかった。病院が無資格者を採用したり、他人の免許を借りて診療活動を行っていたことを意味する。
捜査を進めた警察は「病院で『有名人』とPRする医師は、実は全く実力のない非専門家であり、患者が彼と相談すれば、無理やりナイフで手術を行うことになるが、一部の患者らは、退院から長い時間が経っても、縫い目が外部に現れている状態だと訴えている」と伝えた。
病院が患者に提供する治療手段も、虚偽の手術が大半だった。 保健部に確認したところによると、病院で実施する陰茎排心静脈胞埋め込み手術、神経遮断術など様々な手術はすべて違法、虚偽手術だった。分単位で料金をつける「HWマイクロ波治療半導体レーザー療法」のような治療法も医学的根拠がなかった。
この事件の公判が行われ「病院が4年間で348人をだまし、9人を脅して体を破壊し、1億元あまりの不当利益を得た」と認めた。 被告48人は、詐欺、恐喝、故意傷害などの容疑で懲役刑を言い渡され、指定期間中は勤務が禁止された。このうち主犯格には懲役20年の実刑が言い渡された。
当局によると、多くの男性被害者が司法の検証に応じておらず、被害規模はさらに大きいと推測される。