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76年間世間と断絶して生きてきた女性 ロシア人が救助に乗り出す





シベリアに30年以上一人暮らしをしてきたアガヤ・リコバ(76)をめぐり、ネットユーザーの憂慮が高まると、ロシア富豪が立ち上がった。

モスクワタイムズやビジネスインサイダーなど現地メディアは、ロシアの世界最大手アルミニウム会社であるデリーパスカ会長が、酷寒を控えて巨額を投じてリコバのための新居を用意していると報道した。この家は新型コロナウィルス防疫施設と保温施設を備えた形で、ロシア南部の都市アバカンに一度建てられた後、再度18個のブロックに再度分割されリコバが住むシベリア山の中まで空輸される予定だ。

これらの家族は1978年、ロシアの地理学者らが飛行機に乗っていたところ、彼女の居場所を発見したことで明らかになった。以後、彼女を素材にした映画まで製作されるなど有名になった。ロシア政府も支援に乗り出したが、家族は山から出ることを拒否した。たまに訪れる自治体の関係者や救護団体の職員などが、彼らが世界と疎通する唯一の窓口だった。リコバは父親と兄弟が死んでからの1988年から30年以上独りで過ごしている。

また女性は発見は1978年に発見されてる以前もこの山に住んでいたようで、産まれたときからここにいたことから76年間世間と断絶して生きていたことになる。

最近、リコバが再びメディアに取り上げられたのは、ロシアの有名SNSインフルエンサーがリコバを訪れ、オンライン中継をしたためだ。こんな雪山の山奥に電波があったのも驚きだ。有名インフルエンサーがマスクをつけずにリコバと会話を交わし抱き合ったところ、ネットユーザーの間では「防疫規則を守らなかった」、「売名行為で彼女の人生を妨害した」などの批判が高まった。

数年間リコバ生活支援業務を受け持ってきた現地公務員は「彼女の健康状態と年齢などを考えたら、細心の管理と世話が必要。現代人に蔓延した疾病やウイルスが世の中と隔離されていたリコバにとっては大きな脅威になる可能性がある」と指摘した。

よって今回のようにロシア富豪と政府の力を借りて、リコバの元に新たな家を建てることになったのだ。素直に新しい家に住んでくれれば良いのだが。