『PC DEPOT(デポ)』が公式サイトに“Web本店における中古品買い取り・販売に関するお知らせ”というお知らせを27日に掲載した。この経緯としてネット上で古物商許可を得てないのではないかという疑惑が浮上した。
古物商というのは中古販売買い取りを行う際に必要なもので、申請から許可まで40~60日かかる。申請費用は1万9000円と比較的安く取れるほか、また店舗毎に古物商許可を得ないといけない。それでも1万9000円なら実に安い方だろう。
取得は警察署の「古物担当」係へ行き、申請が個人か法人かを伝え申請内容を伝える。
ただし次の者は取得ができない。
・成年被後見人、被保佐人又は破産者で復権を得ないもの
・禁錮以上の刑、又は特定の犯罪により罰金の刑に処せられ、5年を経過しない者
・住居の定まらない者
・古物営業の許可を取り消されてから、5年を経過しない者
・営業に関して成年者と同一の能力を有しない未成年者
『PC DEPOT』が上記に該当したのかそれとも単に取得忘れなのか。
『PC DEPOT』は楽天のウェブサイトに古物商許可 埼玉県考案委員会許可 第431270010115号と記載していた。しかしこの古物商番号で検索しても一切出てこない。適当な番号だったのか、既に失効した物なのか。
この騒動の翌日(26日)に『PC DEPOT』は店頭にて「只今中古品の販売を中止しています」という張り紙を掲示。突如として店舗での中古販売買い取りを中止したのだ。そして27日にウェブサイトに“Web本店における中古品買い取り・販売に関するお知らせ”を掲載。
弊社は店舗の所在する都道府県において各都道府県公安委員会より古物取り扱いの許可を取得しております。
Web本店に関する変更届け出に疎漏があったため、Web本店での買い取り・販売業務を当面の間見合わせております。なお、店舗における買い取り・販売は引き続き行っております。
Web本店での買い取り・販売業務を再開することが決定いたしましたら改めてお知らせいたします。
この度は、お客様ならびに関係各所にご迷惑をお掛けして申し訳ございません。
このように書かれている。もしこれが事実だとすると上記の「古物営業の許可を取り消されてから、5年を経過しない者」に該当し今後5年間は古物商取得ができなくなり中古品の販売、買い取りが出来なくなる。
80歳を過ぎた老人への法外なサポート料金を機会に様々なことが暴かれる『PC DEPOT』。下手すれば上場廃止もあり得る案件である。
なお、楽天の『PC DEPOT』のウェブサイトには現在(2016年8月28日 2時00分)も古物商番号が掲載されている。しかしこの古物商番号で検索しても許可を受けた古物商の業者として確認することができなかった。
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