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キヤノンのアソビカメラ『iNSPiC REC』が面白い あえて制限があるデジカメ





今年のカメライベント「CP+」でキヤノンが参考展示した『iNSPiC REC(インスピックレック)』というデジタルカメラ。
変わった見た目に注目を浴びその理由は、液晶はがなく横長の小さなの本体。色は若者ウケしそうなカラーバリエーションで、レンズの横に大きなファインダー代わりに使うだろうと思われる穴が空いている。

かなり制限されたこの『iNSPiC REC』。光学ズームどころかデジタルズームも無く今時スマートフォンが普及した今需要があるのかと一部では言われていた。

しかし10月にクラウドファンディングサイトで資金調達を開始したところ即日完売。
1万5000円という安さと触って見たくなる本体から人気を得たのだろう。

編集部にも『iNSPiC REC』が届いたので早速レビューしたいと思う。本体は実にシンプルで、モード切替スイッチでスチール、ビデオ、Wi-Fi、マルチ、OFFと切り替えが可能。マルチモードとはシャッターボタンを押す時間によりスチールと動画を切り替える事が可能。4秒押し続ければ動画として録画が開始される。ほか、microSDスロットにmicroUSBとなる。

本当にこれだけで実にシンプル。モードを切り替えてシャッターボタンを押すとシャッター音がするのでそれだけで撮影できている。

撮影した写真や動画はmicroSDに保存されているので、パソコンで閲覧するか、スマートフォンアプリ経由でダウンロードすることが可能。またスマートフォンアプリを使えばスマートフォンの画面を見ながら撮影も可能だ。しかしそれなら皆スマホで撮影してしまうのではないだろうか。

1300万画素のCMOSセンサーとなっており、ISO感度は100~3200までオート、ホワイトバランス、露出補正もオートとなっている。動画撮影時のみ電子ISでの手ぶれ補正機能が働く。

静止画は4:3と1:1から選ぶことが可能で、また画像サイズは2080×1560、2944×2208、4160×3120の3つのクオリティから選択できる。
動画は1080p、60フレームでの撮影が可能。そのほか、720p/30、1080p/30も選択可能。

またIP68相当の防水、防塵となっており水深2メートルまで30分間の撮影が可能。
microSDはmicroSD/microSDHC/microSDXC対応で容量は最大256GBまで使用可能。

1万5180円クラスのカメラとしてはなかなかのスペックだ。

■実際に撮影

実際に街中に出て撮影してきたところ、逆光や動いている物には弱いようだ。シャッタースピードが遅いということなのだろう。

静止画はぱっと見は綺麗に撮れているかと思うかもしれないが、拡大するとノイズがかなり目立つ。正直スマートフォンには及ばない画質だ。
動画はこちらを参照してほしい。

■家族が子供に持たせるのに良いかも

液晶も無い、ズームも無いなどあえて制限された『iNSPiC REC』。トイカメラや1万円台のアクションカメラと比べるとかなり出来が良く、子供に持たせるのに丁度良いのではないだろうか。

<iNSPiC RECのスペック>
有効画素数:約1300万画素
センサーサイズ:1/3型 CMOSセンサー
ズーム:固定
焦点距離:25.4mm(35mmフィルム換算値)
※ 動画撮影時は撮影画角が狭くなります。
撮影可能距離:50cm~
※ ピントが合う範囲は50cmから無限遠となります。
ISO感度:オート(ISO100-3200)
ホワイトバランス:オート
露出補正:オート
手ブレ補正機能:動画時のみ有効(電子IS)
記録媒体:microSD/microSDHC/microSDXC メモリーカード(スピードクラス CLASS 10 以上推奨、最大容量256GB)
静止画記録形式:JPEG(Exif2.31 準拠)アスペクト比:4:3、1:1
※ 初期設定は4:3となっています。
動画記録形式:MP4
動画記録画質:HD(1280×720)30p、フルHD(1920×1080)30p/60p
※ 動画の記録画質はHD(1280×720)30pが初期設定となっています。フルHDで撮影するには専用アプリ「Canon Mini Cam」から設定を変更する必要があります。