上海の刑務所で強制労働を拒否した受刑者に対して拷問を加えたという疑惑が浮上している。
上海のチンプ(靑浦)刑務所で、過去2年間ここから出所した元受刑者6人の証言をもとに強制労働の実態を暴露した。
イギリス最大の小売店テスコにて販売されているクリスマスカードの中に中国内の外国人受刑者が強制労働させられているというメッセージが書かれたメモが発見された。
メモには「私たちは、上海チンプ刑務所に収監された外国人の囚人である。私たちは、個人の意思に反して労働を強いられている。助けてください。人権団体に通知し私たちを助けてほしい」という内容が書かれていた。
しかし中国外交部スポークスマンは「強制労働が根本的に存在しない。印象操作であり寸劇だ」と主張した。
その刑務所のリチャン(李强)所長も、外国人受刑者に人道的な扱いをしており、強制労働ではなく、自発的再教育が行われていると述べた。
1994年に建てられチンプ刑務所は200人余りの外国人受刑者を収監している。
レオ(仮名)という名前の元受刑者はチンプ刑務所から今年初め出所した。彼は、自分がメディアで報道されたクリスマスカードに助けを求めるメモを書いた受刑者の一人だと明らかにした。
彼は自分が3年以上強制労働に動員されたと主張した。これを拒否した場合、家に電話をしたり、食べ物や衣服を買うことが禁止されたと説明した。更には水攻めの拷問などを受けることもあったという。
レオは「強制労働をしなければ、刑務官の敵とみなされターゲットとなる。彼らは私達や家族から多くの物を奪っていく」と述べた。
インタビューに応じた6人のうち4人は、自分たちが一日に5~6時間ずつ、時には週7日働かされると伝えた。これに対する対価は、月に3.2ポンド(約458円)に過ぎなかった。
2人は仕事をすることを拒否したところ、刑務所側が眠れないようにし、木の板に囲まれた後、水拷問を受けたと語った。窓一つない独房に閉じ込めたり、強制的に中国の体制を宣伝する放送を継続して聞かなければならする場合もあったと説明した。
以後、40度を超える気温に孤独に閉じ込められ、木の板に24時間隔離され動くことすらできなかったと主張した。
クリスマスカードに書かれた助けのメッセージは6歳の少女が発見。