タイの国会で来年度予算案を議論している際に、スマートフォンでアダルト画像を見ていた議員がマスコミのカメラによって激写された。
人民公権力党所属のロンナテップ・アヌワット下院議員が国会議事堂で女性の裸体写真を見ていたところマスコミのカメラにより激写され恥をかいたという。
このとき来年度予算案の真っ最中で予算案削減について議論していた。
・議員「トラップだ」
この情報が拡散すると翌日アヌワット議員は「政治的なトラップだ」と釈明した。具体的には「知らない人から『助けてほしい』という内容のメッセージが送られてきた。何が起きたのか確認するために4、5回会話をおこなったところ突如裸の写真を送ってきた」と述べた。また金銭を狙った犯行だと思いメッセージや写真は削除したという。
・撮影していたマスコミ「10分間ずっと写真を見ていた」
しかしアヌワット議員を撮影していたBBCの記者は「写真をスワイプイン、スワイプアウトを巧みに使い拡大縮小を繰り返し10分間ずっと見ていた」と説明した。メッセージのやり取りどころか10分間写真を見ていただけのようだ。
これに対して再度アヌワット議員は「暴力組織から暴行が行われているのか、裸の写真を撮るように強要されたのではないかなど、女性が置かれた状況を把握するためだった」として、あくまでトラップだと主張した。
論議が大ごとになるとチュアン·リックファイ下院議長は「個人的な問題」として、議会の規定を破ったわけではないため、処罰できないとも説明。ただ議事堂内で行動に気をつけてほしいと警告する一方、議員倫理綱領の違反などについて確認すると述べた。