日本軍慰安婦の被害者だというおばあさんたちが日本政府を相手に起こした損害賠償請求訴訟の1審初公判で、ソウル中央地裁は8日、原告側勝訴で判決した。
日本政府は故ベチュンヒら慰安婦被害者12人が提起した今回の訴訟の心理に国際法上の主権免除の原則を掲げて応じなかった。
主権免除は、他国の裁判で国家は被告にならないという原則だ。
日本は、韓国の裁判所が原告側の主張に従って主権免除の原則を適用せず、日本政府に賠償を命令する判決を下す場合、韓日関係は危機に陥るだろうという立場を示した。
ソウル中央地裁が慰安婦問題を反人権的な国の犯罪行為と規定し、主権免除を適用してはならないという原告側の意見を聞いて原告らに1人たり1億ウォン(約1000万円)ずつの慰謝料を支払うよう判決し、日本政府の主張を一蹴した。
これを受けて、13日に予定された慰安婦被害者関連の他の裁判でも日本政府の主張が受け入れられず、原告側に有利な判決が下される可能性が高くなった。
では2015年に日韓政府間合意に基づいて設立され、元慰安婦らに「最終的かつ不可逆的な解決」として日本政府が支払った10億円はどうなったのだろうか。
・慰安婦団体とも揉める
イ・ヨンスと言えば昨年5月に慰安婦団体の「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(略して、正義連)」と揉めており、過去29年間にわたり参加してきた水曜集会に今後参加しなくなった。その理由はお金の使途が不明で更に「私は募金に利用されているだけ」と明かした。
同団体は2016年から2019年の4年間の募金の内、18.7%の9億ウォンしか被害者に充てていなかった。その期間の募金総額は49億2400万ウォンとなる。