23年間行方が分からなかった米国の指名手配者が、野球場の観衆席にその姿を現した。米国史上最も重大な金融詐欺を犯したジョン・ルッフォ(66)が野球場の観客席で目撃されたと、米司法省傘下の連邦保安官室(USMS)が報じた。
ジョン・ルッフォは1998年9月11日、ニューヨークのある現金自動預け払い機のCCTVに撮られたのを最後に行方が分からなくなっている。10億円の金融詐欺容疑で懲役210カ月の判決を受けたが、保釈中に逃走し行方をくらました。日本円にして約10億円の現金と共に消えたジョン・ルッフォの行方について知る人は誰もいない。JFK空港でジョン・ルッフォ所有の車両が見つかったが、彼の痕跡は見つからなかった。2001年4月、ナイジェリアのオクラホマ州周辺の銀行で1度目撃されたという通報があったが、足はつかめなかった。
ジョン・ルッフォが再び姿を現したのはそれから15年が過ぎた後だった。USMSによると、ジョン・ルッフォは2016年8月5日、カリフォルニア州ロサンゼルスにあるLA・ドジャースのホームスタジアムの観客席で目撃された。テレビでLA・ドジャースとボストン・レッドソックスの試合を見ていたジョン・ルッフォのいとこが、彼を見て警察に通報した。
USMSは球団の助けで容疑者の座席番号を調べ、チケット所持者を追跡した。 ジョン・ルッフォが座っていた競技場ダッグアウト1区域EE列10番座席は、いくつかの販売店を経て購入者の特定に試みるも、警察は結局中継画面に映ったジョン・ルッフォを見つけることができなかった。
追跡が難航していたUSMSは今月6日、ドジャースタジアムで撮られたジョン・ルッフォの写真を公開し、積極的な情報提供を訴えるに至った。信頼できる情報提供には、最高2万5000ドル(約280万円)の懸賞金も提示した。また、ジョン・ルッフォが現在海外で暮らしている可能性が高いと判断し、7カ国語に翻訳した指名手配チラシを配った。USMSによると、1998年基準のジョン・ルッフォの身長は165センチ、体重は77キロだ。 関係者は「コンピューターに堪能で、ワインや賭博、ホテル生活を楽しむと知られている」と強調した。