【簡単に説明すると】
・ラオスのダムが決壊し数千人の家が失われる
・ダムの決壊を認めていなかった
・ここに来て関係者が内部告発
ラオスの南東部アッタプー県で23日夜に建設中の水力発電所のダムが決壊するという事故が起きた。数人が死亡、数百人が行方不明、また1200世帯に影響が出ており6600人が家を失っている。ダムの決壊により放流した水が6つの村を襲うという事態になっている。
このダムは2012年に韓国企業のSK建設と韓国西部発電の2社が受注し、翌年2013年の2月に建設が開始。ラオスの国営企業も建設に参加していた。ダムは9割ほど完成しており来年の稼働を予定していた。
そんなダムの決壊は一部破損と主張してきたが、ここに来て手抜き工事と工事費用の削減が原因では無いかと疑惑が浮上。
ラオスのダム事業は内部でも事業性が低く、進行がスムースではないプロジェクトだった。予想される工事金額が大きすぎて、内部で無理矢理工事費用を数億ドルも削減していたことが発覚。
これはラオスのダム事業に参加したSK建設に加わっていた者の情報提供で韓国メディアにリーク。
情報提供者は「経営会議報告書-最終」という初期である2012年3月9日の総工事契約期間額は8億9900万ドルだった。しかしこの金額は徐々に低くなり、最終的に6億6800万ドルまで下がった。
資料の中で気になるのは工事費のコスト削減を指す「Sub Con Nego」の箇所。これは下請け業者との契約金額を削減するという意味。つまり自らの工事費用も少なくなったがために下請け業者へもしわ寄せが行くことになった。
また情報提供者は「SK建設はラオスでのダムの施工経験がなかったため、これをイシンという別の会社に丸投げしたが、この会社も経験がほとんどなく問題になった」と語った。
コスト削減だけでなく手抜き工事も噂されている今回のダム事故。早期完成した際にボーナスが貰えるために無理矢理に完成させたという声も聞こえる。実際に早期完成のご褒美としてボーナスが支給されていた。