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男性が検問で10杯分のアルコールを検出し飲酒運転 数年後男性の体内でアルコールを造っていたことが判明





アメリカのノースカロライナ州で警察の飲酒運転の取り締まりにて、42歳の男性からアルコールが検出され飲酒運転の容疑が掛けられた。
男性は病院に移送され、血液検査され、その結果、血中アルコール濃度が法律で決められた最高基準値の2.5倍も検出された。これは1時間に10杯相当を飲んだ量の数字だが男性は何も飲んでいないと否定。

男性は一杯もお酒を飲んでいないと容疑を否認するも当時警察も医師も信じなかった。

しかしつい最近になり、この男性の体が特殊だということが判明。ニューヨーク州リッチモンド大学・メディカルセンターの研究陣は、ビールやカクテルなどアルコールを飲まなくても男性の消化器官で炭水化物をアルコールに変える酵母があるという。体そのものがビール醸造所だという。

今回の研究結果はつい最近、イギリスの医学ジャーナル「BMJ Open Gastroenterology」に掲載された。この男性は「消化器官発酵症候群」としても知られる「自動醸造症候群(auto-brewery syndrome=ABS)」という希少疾患を患っている。体の中に入った炭水化物を酵素がアルコールに変えるこの疾患は主に胃と小腸の前部分で起きている。

日本でも20~30件の事例が発見されており、その後アメリカで初の事例が報告されるという非常に珍しい病気だ。

2015年には同様に飲酒の取り締まりを受けた女性が同様の「消化器官発酵症候群」を患っていることが判明。当時女性は証拠を提出し無罪宣告を受けた。

消化器官発酵症候群(BMJ Open Gastroenterology)

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