カリフォルニア州サクラメント裁判所は整形外科を運営するスコット・グリーンが2月25日に行われた裁判に出廷した。
スコット・グリーンは交通法違反に関する裁判にかけられており、また新型コロナウィルスのため裁判所に直接出廷するのではなく、オンラインミーティングアプリのZoomを使っての出廷となった。
スコット・グリーンは出廷すると手術服を着ており、また裁判中だというのに手術中だったことに判事を含め驚いたという。
裁判を担当していた書記は医師に「今裁判を受けることはできますか? もしかして手術室にいませんか?」と尋ねたところスコット・グリーン医師は「今手術室にいます。だが裁判を受けることはできますよ」と答えた。
以後、裁判所側は、医師にこの裁判にリアルタイムで一般に中継されることを再度告知したが、医師は「そんなの関係無い! いつでも裁判出来る」と強調した。
当時の映像では、手術台に横たわっている患者の姿は登場しないが、手術道具と推定される機械が動作する音は明らかに聞くことができる。
さらに、裁判所書記の発言が終わった後、裁判官が法廷に入ってくる時間の間、医師は頭を下げたまま、手術を続ける姿もズームにそのまま映された。
裁判官が法廷に姿を現した後、この事実を知ることになり、最終的には裁判を進めることが不適切であると結論を下した。スコット・グリーンは「隣に他の外科医もいるので、私の代わりに(裁判を受ける代わりに)手術を行うことができる」と主張したが、裁判官はこれを拒否し最後まで手術をするようにと命じた。
カリフォルニア医療委員会は2月26日、声明を発表し今回の事件を調査する方針を明らかにした。