X

ベネズエラが国家権力を使い裁判もなしで472人を不法処刑





ベネズエラで国家権力が国民の生命を脅かしているという。

ベネズエラの野党は、最近出した報告書で、「今年1~3月に国家権力により不法処刑した住民が472人に達する」と述べた。これは起訴、裁判などの適法な手続きなしに権力が執行された処刑件を調査した統計である。

ベネズエラの元国会議員ヤハイラ・フォレロは「472は単純な統計数字ではなく、一つ一つ大切な生命の数。処刑された住民のうち罪のない罪のない住民だったが権力によって惨事にあった」と指摘した。

また「たとえ罪を犯した犯法者だったとしても、司法手続きに従って処理するのが当然だった。公権力が任意に司法正義を名分にして処刑することはあり得ない」と強調。

報告書によると、不法処刑を日常的に行っている治安機関は、刑事犯罪科学調査団(CICPC)、特殊行動団(FAES)、地方警察の順だった。機関別に執行した不法処刑の数を基準にした順位だ。これらの機関に捕まった後、不法処刑で命を失った被害者の中には18-30歳の男性青年が特に多かった。被害者の大半が庶民層という点も特徴だった。
更には何の罪かも分からないまま処刑された人が大半だという。

ベネズエラ野党は「国家権力が特定階層の特定年齢層をターゲットにして不法処刑を敢行している」と指摘した。現地一部メディアは「青年層は政府に抵抗する代表的な年代」とし「政権次元で不法処刑が敢行されていることを暗示する部分」と分析した。反マドゥロを掲げているの人の大半が若者で、その若者がターゲットにされたと見ている。

ベネズエラの権力が人権侵害を行なっているという指摘は、これまで国連などの国際機関を通じて提起されてきた。

しかし、国際社会の圧迫にもかかわらず、ニコラス・マドゥロ政権は是正の努力を見せていない。 野党は報告書を通じて「公権力が最も基礎的基本権である生命権まで踏みにじっているが、マドゥロ政府はこれを正すためにいかなる努力もしていない」と告発した。

報告書で、野党は不法処刑が横行する中、本来の機能を発揮できずにいる司法部の政治化したと主張した。

野党は「治安機関の不法行為に司法部が目をつぶっている」とし「政治化した司法部が野党を弾圧する政権の道具に転落した」と指摘した。