5月に明治日本の産業革命遺産が世界遺産に適当と勧告を受け、その直後に韓国側は「朝鮮人強制労働施設だった」と反発。韓国側は「強制労働が行われたという歴史的事実を無視したまま、産業革命施設のみ美化させ、世界遺産に登録することに反対する」としていた。
これをうけて両国では話し合いを行う予定だったが、それを前に5月19日には尹炳世(ユン・ビョンセ)外相が、ユネスコのボコバ事務局長に対して登録を反対すると直訴。その翌日には朴槿恵大統領が会談を行い、その場で登録を反対だと意見した。
5月22日には両国で話し合いが行われたが、その話し合いを前にして先手を打たれた形になった。
そして6月21日、韓国の尹炳世外相と東京都内の外務省飯倉公館で会談を行った。今まで日本が推し進めてきた「明治日本の産業革命遺産」に反発してきたが、6月21日の会談では一転して協力する方針を初めて示した。
「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産委員会で審査持ち越しとなり日本政府側も困惑している。当初の話し合いでは「百済歴史地区」の登録にも日本が協力を推し進めるという話で合意したが、「百済歴史地区」に対しても日本を含む21ヵ国が推進し世界遺産登録となった。
そんな「明治日本の産業革命遺産」がつい先ほど世界遺産登録決定された。韓国側も推進した形となり、秋に行う日韓首脳会談や日韓国交正常化50周年を踏まえてのこととなる。