【簡単に説明すると】
・脳に記憶を書き込む帽子が開発?
・努力無しで記憶可能
・ただし努力した経緯が無いのが難点
自分の脳に膨大な情報を詰め込むことが出来たら、そんな夢のような装置が実現しようとしている。これはファンタジーやオカルトでもなく現実の話である。
航空宇宙技術を開発するHRL(Hughes Research Laboratory)研究所は、努力をせずに新しい知識を脳に埋め込む技術を研究中だと発表した。
責任研究員のマシュー・フィリップスは「脳に格納された情報の形態を分析した後、電流を利用して、新しい情報伝達することが私達の目標」と明かした。続いて「そうなれば、学習や記憶力を必要とせずに勉強したのと同じ効果を得ることができる」と説明。
このため研究チームは「tDCS(transcranial direct current stimulation)」と呼ばれる技術を利用した。「tDCS」は頭皮に付着された電極の配置を介して脳に電流を流す技術。これを利用し、電極の付いた装置を帽子のようにかぶれば情報が脳に伝達される。
フィリップスは「電流の強さが高すぎると、脳に損傷を与えてしまう。つまり電流の形で送られる情報をゆっくり流して送信しなければいけない」と説明。
また「情報を注入終えた際は、学習したときと同じことが可能。しかし努力が全く分からない」と述べた。
現在HRL研究チームは人を対象に実験を進めている。完成された場合、教育を含む様々な分野に役立つものと期待される。